澤 哲也

“音”は見えるもの以上に物事を語ることがある。これは、小説においても同じである。視覚が中心になりがちな文章の中で、“音”が与える空気感は、キャラクターの感情の揺れを伝えるための貴重な手がかりにもなる。本記事では、小説内の“音“を捉えるために...

小説の中で「心の声」をどう描くか。その一つにモノローグがある。モノローグは登場人物の内面に深く迫るための技法であり、物語の感情温度の装置として知られている。本記事では小説のモノローグを学ぶため、分類と記号を整理し、例文を使って検証していく。

小説における伏線は、“キャラクターが何に違和感を覚え、それをどのように言葉に残すのか（もしくは言葉にしないのか）”という構造設計である。本記事では小説における伏線の主な種類を紹介し、どのように考え、何を目的に描くのか──を掘り下げてみたい。

セリフは、小説における“動き”そのものである。だがセリフはもっとも“バレやすい”技法でもある。たとえば、説明くさい会話などのセリフは、読者の没入を一瞬で壊してしまう。本記事では、小説におけるセリフの基本とその役割を考察していく。

小説の読みにくさの原因として、「視点の揺れ」がよく挙げられる。とくに三人称で複数のキャラクターを描こうとしたとき、その切り替えが曖昧だと、読者の混乱を招きやすい。本記事では、「視点変更」の一般論と筆者なりの考えを整理していきたい。

小説を書くとき、つい「何を書くか」ばかりに気を取られてしまう。だが物語は「どの順で語るか」「どこに焦点を当てるか」といった構成によって意味が生まれる。本記事では小説における構成の考え方と基本的な技法を整理し、筆者なりの考察を述べていきたい。

物語に“テーマ”が必要だとよく言われる。けれど書く前のテーマを最後まで明確に保ったことは、実は少ない。この記事では創作における“テーマ”の一般的な考え方を押さえ、それでも迷った時に、どうやってテーマと向き合うのかを筆者自身の視点で探っていく。